
10月26日、青森県十和田市で開かれた、東北弁護士会連合会主催の「市民集会:青森地裁十和田支部管内の司法を考える」に参加しました。何で青森まで、といぶかる方もいるかもしれません。しかし、司法サービスの行き届かない地域を応援するのは、わたしがつとめる「東北学院大学法科大学院」の存在理由でもあり、また、この学校の若い修了生弁護士2人(2人は以前仙台で仕事をしていて、当事務所の髙城・及川両弁護士とも旧知の仲)が同地で活動しています。そこで、集会を応援しようというのが訪問理由のひとつでした。
十和田市には同市と隣接市町村を管轄区域とする、青森地裁等の支部があります。しかし、ここに常駐の裁判官はいません。八戸から週3日だけ兼任の裁判官がやって来て仕事をしています。これでは地域の必要に追いついていない、特に家事事件、少年事件等では地域にずい分不便をかけているし、労働審判等はそもそもここではできません。こうした実情への理解をひろげ、裁判官の配置常駐を求めるべきだというのが集会の結論のようです。
実は出かける前、こんな真面目な集会に何人参加するのか心配していました。けれど、当日は、ざっと見ても100名を越える大盛会。修了生のSくんは司会、Hさんはパネラーを立派につとめ、わたしは会場で、自分の息子や娘の活躍を目にするようで、晴れがましくも嬉しい思いでした。
写真は十和田市現代美術館の入口前です。同市の官庁街通りの美しさや現代美術館の収蔵作品には強く魅せられます。例のフランスのタイヤ会社のガイドブックなら、星が2つは付くでしょう。
(弁護士 中村)